こんにちは、ヨツモトです。
アパレル業界の昨日今日で話題のトピック。
一般人、アスリート、実業家、85歳モデル…「ゾゾ」ビジュアルは"多様性"を表現。本田圭佑選手や前澤代表の姿もhttps://t.co/1z1hCsv6hQ #zozo pic.twitter.com/qlzOVcGYKu
— Fashionsnap.com (@fashionsnap) January 31, 2018
昨年末に話題になった「ZOZO SUTE」。
自分のサイスを正確に測定してくれるやつね。
(まだ全然届かないですけどね。。。半年先かなー。。。)
その自分のデータを使って「オーダー」で商品を買えるブランドとして
プライベートブランド「ZOZO」がリリースされました。
多分世の中的には先行で発表されたZOZOスーツのインパクトの方がデカかったかもしれませんが、
僕としては今回のこのリリースの方が衝撃がデカかったんですよ。
いや、これでもう唯一残っていた「アパレル業界のオーダーマーケットの隙間」が無くなった訳ですから。
しかも、一番儲かる場所だったんですよね。
最後に残っていた「事故をしない=安全」という領域を埋め尽くすプライベートブランドZOZO
んまぁ、今回のZOZOさんでオーダーというマーケットは一通り出尽くした感じがするね。
ZOZOさんのやつはこのマーケットで既存メーカーが埋めきれなかった領域をテクノロジーちゅー横ズレの技術を取り入れて埋めたんよ。
車で言えば「完全自動運転」の分野だね。
— Ryohei Yotsumoto (@Playtopseller) January 31, 2018
元々車は「運ぶ」為のツールだったが、ある時からステータスを可視化するツールに変わり、その後生活をより豊かにするライフスタイル提案になってたよね。
家族で豊かな時間を過ごす為のツールである。とかがそう。
ファッション業界も同じでしょ?
— Ryohei Yotsumoto (@Playtopseller) January 31, 2018
で、先進国としてこれ以上の物質的豊かさも生活的豊かも満たされてくると、最後に残る選択肢は「より安全に生きる」事になる。
そうなってくると、じゃあそもそも車に乗るって事自体がリスキーじゃね?なんだけど、それじゃ企業はやってけないから「自動運転」なんてナンセンスな安全を売りにする— Ryohei Yotsumoto (@Playtopseller) January 31, 2018
「事故しませんよ」って。笑
いや、それなら安全に(車よりかは)運んでくれる電車でええやん?ってなるわな。
少なくもとも自分で事故る事はない。本来安全に生きる為に必要の無い物を必要にする為にテクノロジーを入れ込んだ。
— Ryohei Yotsumoto (@Playtopseller) January 31, 2018
ZOZOはファッション業界のその領域を取りにきてるよーに見える。
ZOZOスーツで計測してデータ渡して作ってもらったもん買っておけば、少なくもとも「事故る」事はないよね。ピチピチダボダボのダサい感じにはならんやろ。
でもよ、そうなってくると面白いのが、世の中って逆にふれるんだな。
— Ryohei Yotsumoto (@Playtopseller) January 31, 2018
昨日、このリリースを見て「ああ、やっぱここ全部取りに行くんだな」と思った訳です。
「オーダー」というと「こだわり」とか「あなただけの」という言葉が浮かぶかもしれないけど、
ZOZOがやったのは、まったく違う。
一番みんなの抱えてる問題は「お洒落」になりたいんじゃなくて「ダサく」ならない事でしょ!
大丈夫です、あなたの大切な金払って貰って買った服着てダサくなる事はありません!!
完全で安全な自動運転で事故率ゼロ!!!
あなたは好きな車を選んで、あとは乗るだけです!!
シンプルに言えばこういう事だと思う。
ダサくならない大前提に「シンプルで定番で、しかもサイズは完璧」
今後は他のオーダーメーカーは「最低限ZOZOのサイズオーダーに勝てるベース」がないと
話にならんって事ですわ。
わざわざオーダーするって敷居をお客さんには思いっきり低くしながら、
競合他社の参入障壁はベラボーに高くできる。
ま、さすがですねー。としか言いようがない。
プライベートブランド「ZOZO」に駆逐される「売り手ご都合オーダーサービス」
ここ最近、猫も杓子も「オーダーマーケット」に参入してきて急激にマーケットが
飽和気味になってたアパレル業界。
今やスーツ業界も頭打ちで「オーダー」という付加価値に注目し、「オーダー業態」を
チェーン展開していますよね。
ゼロからのフルオーダーなら話は別ですが、そのほとんどが「パターンオーダー」と呼ばれる、
ある程度のモデルを用意して修正(お直し)するぐらいのもんです。
で、今まではこのスタイルは正直「売り手側」からすると非常に都合のいいシステムだったんです。
でも、この「都合のいいシステム」もZOZOの前澤さんがバラしてますよね。
【速報】ZOZOSUITがついに配送開始。スタートトゥデイ初の自社ブランドZOZOの第1弾は?前澤社長がビッグデータ活用によるファッションの未来を語った https://t.co/hjZI6uxEE0 #zozosuit #zozo #前澤友作 pic.twitter.com/gAqc69OsA6
— Fashionsnap.com (@fashionsnap) January 31, 2018
ーTシャツは1,200円、デニムは3,800円で、これらがオーダーメードと考えると破格です。利益は出せるのでしょうか。
そもそも店舗や販売員がいらないし、裾上げの必要がないので生地の無駄が出なかったり、コストが抑えられます。また基本的に受注生産のような販売スタイルなので、在庫を積む必要もありません。更に、セールの値引き販売を想定せずに最初から正直な限界プライスで値付けをしています。これまでのファッション業界の常識を覆すことで、この価格帯に設定することができました。
猫も杓子もパターンオーダーに走ったのは「メリット」の方が大きからです。
昔みたいに既製品バンバン作って数が売れた時代が終わって、あある程度の数量しか売れなくなると
言われてから作った方が在庫リスクは減るし、生地持ってるだけでいいし。
展開する店頭だって狭くていいし、販売員も少なくていい。
コストを抑えてできるんです。
だから、個人で「あなただけのオーダーしまっせ」てのも今まではスペシャルな打ち出しになっていたかもしれませんが、
今じゃネタバレして「いやそれ下手したら売れ残りの安い生地揃えてやってるだけやん」的な見られ方したりね。
もう、パターンオーダで「あなただけの!」なんて幼稚な打ち出しは、なんの値打ちも持たなくなっちゃたんです。
言ってる間に、このプライベートブランド「ZOZO」によって駆逐されていきます。
それにパターンオーダーはモデル選んで、生地選んで、後はお客さん自身が生地を選んだり、
ボタンを選んだり、ステッチの使用を選んだり。
でも、これってよく考えてみると
売り手側の提案は「物」揃えるだけで、ほとんどがお客さん自身が「これが好きだ」で決められて行くんですね。
これって、将来的に別に「人」がいなくてもできる仕事です。
「この生地とこの生地とこの生地がいいと思いますんで、この中から好きなの選んでね」って。
これAIでできますよね?
プライベートブランド「ZOZO」があっても必要とされる2つの道
じゃあ、これからの先オーダーメーカーはZOZO以外は全て無くなってしまうのか?
僕が考えるに2つの道が残されていると。
「物への道」と「人への道」です。
例えば「物への道」という視点でみると、ちょうど僕が本日2/1から正式にセールス顧問として
パートナーを組むブランド「Detre / デートル 」
昨年、いきなりイタリアのメンズ展示会「pittiuomo」でデビューし日本に逆輸入されたジレブランド。
https://www.facebook.com/lax.sasaki/videos/2071768606389907/?q=takashi%20sasaki
これは先日まで行われていた「pittiuomo」での様子。
彼らが世の中に送る商品は作りのこだわりだけでなく、イタリア全国に眠る「ヴィンテージ生地」を
自らの足で探し出し「超限定」な生地を使って製造しているんです。
通常の既製品の展開はジレですが、オーダーではフルスタイル対応しています。
彼らにしか用意できない「ヴィンテージ生地」を使ったフルオーダーです。
佐々木 孝さんの投稿 2018年1月15日(月)
「オーダーを受けて作る」これだけなら正直もう超参入障壁低いんですよ。
極端に言えば今はもう誰でもできる。
しかもこれからのオーダーするなら大前提として、ZOZOのサイズオーダーを超えないといけない。
でも、この「Detre / デートル 」のような「再現性が低い」仕組みを「ファッション」という分野で
1つ取り入れることができれば、お客様から選ばれる訳です。
実際に「Detre / デートル 」は全国百貨店やセレクトショップに今めっちゃオファーきてるんですよ。
もう、このままだと業務が追いつかないぐらいに。
ま、だから僕にオファーがきた訳なんですが。
そしてもう一つの道である「人」。
これは僕の分野ですね。
既存のオーダーメーカーの「売り手都合」の物だけをお客さんに押し付ける時代は昨日で終わったんです。
あー。
物を作る事は素晴らしい。
物を作れる事も羨ましい。
でも、そこに少しでいいからさ。本当のお客さん視点をもとう。
— Ryohei Yotsumoto (@Playtopseller) January 31, 2018
そもそも、その前に自分達が売ろうとしているサービスはどこの誰に何のために、そして1番大切なのはどのぐらいの人達がどのぐらいのプライスを出して良いと思ってるのか?
それをリサーチもせずに、売りたい物も売るだけなら、それはただの博打でしかない。
— Ryohei Yotsumoto (@Playtopseller) January 31, 2018
だからこそ、必要なのは
自分達が「売る事」だけを考えていても、誰も買ってくれないよ。
誰が何でそれを買う必要があるのか?
今既に問題を認識しているのか?
それともまだ気がついていない問題を気がついてもらうのか?そして、その問題解決のための商品やサービスをどう届けるのか?
— Ryohei Yotsumoto (@Playtopseller) January 31, 2018
ファッションというツールを使うことによって、お客さんの何を解決できるのか?
それを明確に、しかもまだお客さんが気が付いていない問題までも炙り出して
解決してあげることができる「人」からのアプローチ。
これが出来るのであれば「道」は作れると思ってる。
てか、僕がこの「道」は作ります。
ファッション業界のTopSellerが教える外見リスクヘッジっていうファッションを。
(こちらについては、新しいサービスを近々リリースするんでね。)
「売り手都合」でしか生まれない物やサービスは淘汰されいく未来です。
でも、それでいいと思う。
何を選ぶかを提示するのではなく、
選んだ先に何があるのか?を可視化して先にお客さんに見てもらう。
そんなファッションの未来が始まった日なのかもしれないんですから。
PS
本文中でご紹介した僕が本日よりセールス顧問でパートナー組む「Detre / デートル 」。
パートナーだからって訳ではなく、ほんとにいいですよ。
こんな生地、今となっちゃないわな。ってのも強みなんですが、そのパターンや縫製がまた良いの。
ちなみに、僕が着てるのも「Detre / デートル 」です。
去年から密かにアイコンにしてたり、準備してたり。笑
本日、情報解禁なんでのせちゃおう。笑
「Detre / デートル 」は基本的にはジレを中心としたブランドなんですが、、、
でも、名古屋にあるショールームに行けばフルオーダーでJKやパンツ、スーツも作ってくれます。
また、ここのショールームがかっこいいのよ。
行くだけでも値打ちあるよ、ほんと。
名古屋でオーダースーツとか考えている方はぜひ!!
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上記から連絡してください。
最後は宣伝みたいになっちまったな。
ま、ステマではないのでいいか。笑
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