「振り子」と「売り子」の振れ幅。寄り道編。

こんちは、ヨツモト リョウヘイです。

前回までのあらすじ。笑

この10年のファッション業界の接客方法は
「接客しない事」。

その接客方法のトレンドが
逆に触れようとしています。

で、逆に触れるといっても元に戻るわけじゃ無く
今の時代の要素が加味されて
「お客さんを正しい場所に連れて行ってあげる接客」
が必要になってくる。

なかなか好評だったので、本日第三話です。
久しぶりにシリーズモンになりましたな。笑

もうちょっとこのテーマ引っ張りたいなーと
思うんで今日は寄り道的な記事をはさみますね。
僕がこの記事を書こうと思った経緯を少し。

その日は久しぶりに買い物をしようと思って
いわいる大手セレクトshopを数件ハシゴしていました。

業界も長いし、めんどくさがりなんで
ちょっと一般のヒトとは違う買い物スタイルって
事も自覚しています。

ざーと店内1周して目につく数点を
ぱっと取って、ぱっと戻す。
1店舗大体5分いるかいないか。笑
販売員さんがつくタイミングもないぐらい。
(仕事として接客を受けに行くときは、また違った感じです。)

自分が似合う服、色や形やサイズ感、コーデがすでに
出来上がっているので、ぱっと見ただけで着た時の感じが
おおよそ想像できちゃうんです。

値段もだいたい予想がつく。
なんで、ほとんど見ない。

で、数店舗見たうちで2店舗に
いい感じのアウターが1つづつあった。

一つは恐らくエエ値段。
一つはそれなりの値段。

取りあえずエエ値段であろう店舗から戻る。

気になるブルゾンに近づいていくと
スーと販売員の女の子が寄ってきて
「さっきも見てくれてましたよね、着てみてください。」

ちょっと来るの早いかなって思いつつ
平日の昼間やし、ここいっときたいよね。
なんて心で一人ごちながら試着。

で、着た。
鏡見る。

かなり良い、てか、だいぶいいし。
ちらっと値札見る。
2ケタ万円。
ん、やっぱええ値段。
やばい、買いそう。笑

と、その時販売員さんからでた一言目。

「それね、***な素材で、***ってブランドで
***国からのインポートで、*****。。。。。」
「だから、それいいんですよねー。」

(とぶ気満々だったのに。。。)

。。。。一気に買う気が失せる。

でる。

で、近所のもう1店舗へ。
気になるブルゾンに近づく。
取りあえず追ってはこない。笑

なんで、手に取ってみる。
見た目はそんなさっきのと変わらん。
値札も見てみる。
一桁万円。
ん、こなれとるって、思ってたら。

「そのサイズではちょっと小さいかもしれませんが
お時間あれば一度ご試着なさってください。」
と販売員の女の子。

ん、多分このサイズで僕いけるよって
心で一人ごちながら試着。

で、着た。
鏡見る。

お、これもええやん。
思った感じやし、サイズもこれやなー。

と、その時販売員さんからでた一言。

「ピッタリ!!
ビックリです!めっちゃ似合っていますね!

あ、ごめんなさい。
そのサイズでピッタリでしたね。
実はうちのスタッフに試着させた時に
結構サイズ感が難しかったヤツだったんで。」

はい、お買い上げ。笑

なんか、コントみたいになってしまった。笑

多分1店舗目で、僕が試着した時に
販売員の子から「似合ってますね!」
って言われたら、そこで買い物してました。

その子からしたら似合ってないって思ったのかも
しれないけど、それはそれで言ってほしい。笑

で、そのあとに思ったんですよね。

「なんでお客さん見ないで、
自分とこの商品ばっか見てんの?

ってね。

僕は少し特殊ですが、業界に関係ない
いわいる普通のお客さんだって違和感を覚えないんだろうか?

洋服ってさ、ファッションってさ、モノ自体のクオリテイや
ストーリーも大切だけど、皆何の為に買い物しにきてんの?

何のための、この一大アパレル産業?

お洒落する為なんじゃねーか?

より自信を持てる自分を表現する為や、
自分の好きなヒト達からいいねって言われたいんじゃねーの?

どんな、うんちくやストーリがあっても
ダサかったら嫌じゃない??

まず、そこが知りたいよね。
これを着るまで自分より
着た後の自分の方がいけてますか?って。

今のお客さんは、膨大な情報量を持ち合わせています。
商品知識や流行だって、なんでも情報が手に入ります。
下手したら、押し付けられるぐらいに。

そんなお客さんたちは知識の下地をベースに
店舗で実物を確認して、値段の価値があるかどうかを
判断してお買い物をしています。

販売員はお客さんのもつ知識が間違っていない事を
確認をしてあげる役割に徹している。

お客さんは欲しいモノは買えるようになった。

でも、買う事はツールであってゴールではない。

ゴールは

今日よりお洒落な明日の自分

「似合ってますね」

これだけじゃないよ。
でもね、この言葉が今お客さんは欲しいんじゃないかな。

そんな事がきっかけで「振り子」の記事を書き始めたんです。

心の底から、本心で「似合ってますね」って
毎日お客さんに言えてるか?

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